「顎変形症の手術後に、こんなに元気な人は珍しいよ!」
これは看護師さんに言われた言葉です。
術後1~3日、私はぼーっとしてたつもりでしたが、
周りからは、とても元気な患者に見えていたようです('ω')
確かにどちらかと言えば、ひょうひょうと入院生活を送っていた方でした。
大きな不安もソワソワした感じもなく手術日を迎え
術後には、痛み止めもほぼ必要なく
痛くないけど眠れるように2日だけ飲んだり・・・
「なんで私は、不安が少なく、ひょうひょうと乗り切れたんだろう」
と振り返ってみると
あることを自然に心掛けていたことに気付きました。
この記事では、そんな私の入院中の4つの心掛けをご紹介します。
手術が怖い・不安と感じている方の気持ちが少しでも落ち着く
きっかけになれれば幸いです。
入院中の4つの心掛け
①入院生活を楽しむ(病人にならない)
顎変形症という一応病気ではあるけれど、
「私、病人です」という考え(病人マインド)は持たないようにしてました。
手術後は、顔面パンパンで流動食生活なので
いかにも病人らしくなってしまいますが(;^ω^)
もちろん、手術に不安がなかったわけではありません。
しかし、それよりも・・・
「3週間も休める!病院で何しよう?」
というワクワクが大きかったです( *´艸`)
どんなワクワクがあったかと言うと・・・
入院前のワクワク
○見たい動画をストックしておこう
○読みたい本を買っておこう
○やりたいことのための勉強しよう
○入院着は何を着よう
入院中のワクワク
○明日はあの本・動画を見よう
○明日も勉強できる時間がある
○あの看護師さんが担当だったらいいな
○退院したら何食べよう
初めての入院で、入院中も毎日がワクワクでした。
また、病人マインドにならないようには形から!と思い、
「手術日以外は、病院から借りられる入院着は着ない」ことにし、
お家でくつろぐ服(アーティストのライブTシャツとスウェット)を
入院着として持参!
(単純にピンクの入院着を着たくなかったというにもありますが)
どうしても、手術・入院というと暗いイメージをもってしまいますが、
「入院生活を楽しむ」という考えを持つだけで、気持ちが明るくなります!
②なんとかなる
この言葉は、手術を決意する時から思っていたことです。
どういう手術なのか、手術のリスク、術後の状態などを聞くと不安になってしまいますよね。
その不安を払拭してくれたのが「なんとかなる」です。
実際、治療を進めるにあたって
本人には大したことはできないんだと気付いたのです。
治療の過程に不安になっても仕方がない。
手術に不安になっても仕方がない。
手術後を不安に思ってても仕方がない。
なるようになる。
だから、なんとかなる。
そんなこと言っても簡単に不安をなくすなんてできないよ。
と感じた方でも「なんとかなる」とブツブツ呟いてみて欲しいです。
はじめは不安が勝ってるかもしれません。
それでも、何日か呟いてるうちに
気付いたら「なんとかなる」と思えるようになってるんです。
「なんとかなる」という感覚が不安に勝るときが来ます。
不安<なんとかなる
顎変形症に関する情報をお届けしている身で言うのもなんですが
不安・心配が大きい人は、あまり情報を収集しすぎないことも大事です。
③笑う
「笑う」という行動は、がんの治療にも取り入れられています。
それくらい「笑う」ことの力は大きいんです!
術後、会話できるの?笑えるの?と思われる方もいるかもしれません。
顎上下を手術した私ですら、会話もできて、笑える状態でした。
(喋りにくいし、笑いにくいですが)
実際、面白いことがなくても口角を上げてるだけでもいいです!
それだけでも回復が早くなるように人間の体はできています。
(NK細胞が増えるという体の仕組み)
私は入院中、毎日笑って過ごしていました。
その理由の一つとして、同じ病室の方に恵まれてたこともあります。
病室の主要メンバーは
○同じ顎変形症の方
○口腔がんの方
とにかくこの2人がよく喋る・・・
話している時間は、自分の顔がパンパンという状態のことは忘れて
笑いにくいながらも笑い、楽しい時間を過ごせていました。
そんな方々に出会えたのも「入院生活を楽しもう」としていたからだと思います。
また、看護師さんとの時間も多くなります。
自分が笑顔でいたら、看護師さんも笑顔になってくれます。
笑かしてくる看護師さんもいますが、
看護師さんが笑顔できたら、こっちも自然と笑顔になっちゃってます(*´ω`)
もちろん、人との関わりに限らず
好きな動画を見て笑うも良し
好きな漫画を読んで笑うも良し
なによりも
毎日、笑う時間をつくると意識しておくことが大事です。
④ありがとう
入院中は「ありがとう」と感じる瞬間がたくさんあります。
また、いろんなところで「ありがとう」が飛び交ってることに気付きます。
自分も「ありがとうございます」が自然と口から出てくるはずです。
看護師さん、先生、食事を作る人、運ぶ人
同じ病室の人、売店の人
連絡をくれる友人、会社の人
来てくれる、立ち会ってくれる親
また、「ありがとう」という気持ちは人に対してだけではありません。
◇気付きエピソード
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流動食では、野菜系スープが日替わりで出てきます。
流動食がストレスになってきた時、
グリーンピースの味がするビーンズスープが苦手で、残し始めました。
「残ってたら、このスープが苦手なことに気付くかな」
「もう、ビーンズスープ出さないで~」
という身勝手な思いがありました・・・
そんな時に、
同じ病室の口腔がん治療中の方を思い出しました。
その方は、痛み止めを飲んでいても、口内が痛くてご飯が食べられない。
食べたいものが食べられない。
そんな状況を知ったとき、
「食べられることが当たり前じゃない」ということにハッとしました。
「手術後でこんな状態なんだから、食事が出てくることが当たり前」
「苦手なものを残そうが、誰にも関係ないだろう」
そんな感覚を持っていた自分に気付いたからです。
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この期間、自分のことで精一杯になる。
しょうがないけど、だから忘れちゃう。
これが当たり前じゃないことに。
「ありがたい」の反対は「当たり前」
この手術を受けられる環境であることが、ありがたい。
食事ができることが、ありがたい。
この「ありがとう」に気付けたことが
流動食のストレスから抜け出せたきっかけの一つにもなりました。
(おかげで、ビーンズスープも残さず飲めるようになった)
ぜひ、素直に「ありがとう」という言葉を口に出してみてください。
なかなか口に出せなかったら、ノートに書き出すのもおすすめです。
寝る前に今日一日を振り返ってみて、
ありがたいなと感じたことをざっと書いてみます。
さらに、病院の中でのことだけじゃなくて、今ここに自分が居られることなんかも。
「どれだけ私は恵まれているんだ!」と感じるはずです。
私は、この経験を味わえたことにすら感謝しました。
「なんで私がこんなこと・・・」なんて思う必要はありませんでした。
おわりに
今、皆さんが感じている怖さ・不安は、かつての私も感じた不安だと思います。
それでも
楽しむ・なんとかなる・笑う・ありがとう
この4つを心掛けたことで
不安が少ない状態で手術に臨むことができ、無事に乗り切れました。
顎変形症の手術後は、時間が経てば必ず回復できます。
でも、自分の考え方・気持ち次第でこんなに違うんだなと実感しました。
「 病気を治せるのは、医者でも薬でもなく自分」です。
この記事が、皆さんの不安を少しでも和らげることができたら幸いです。
この経験で得られた気付きを共有することで、
同じ悩みの方の不安を少しでも和らげることができるかな。
という想いが、ブログとYouTubeも始めるきっかけにもなりました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。